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Interoceanico 3

c0003939_11381826.jpgNYCから届いた便り。
Interoceanico 3 "CONFLUENCIA"

リーダーでありコンポーザー、ギタリストのHiroya Tsukamoto。ベースはMoto Fukushima。ドラムスはMarta Gomezとの活動でもお馴染みのFranco Pinha。Interoceanicoのメンバー3人によるアルバムだ。

1曲目は2004年のInteroceancoの来日ライブでも演奏した曲だろうか。懐かしい感触を楽しみながらも、1秒1秒進むたびに彼らの音楽の魅力に吸い込まれていく。浮き出てくる音がより3人の輪郭をはっきりと感じさせる。しかし、それはただ単にInterocianicoから3人の演奏を切り抜きしたというものではない。

まずは何といってもMotoのベース。初めて彼の音を体で感じられたような気がした。上昇下降するフレーズ。連指連弾うなるベース弦。たわみ歌うメロディー。このアルバムでの大きな聴きどころの一つはMotoのベースであることは間違いない。

Hiroyaのギターは鋭いというよりも眩しくなったような気がする。それは弾いているギターや録音のせいなのかもしれない。一音一音、一フレーズ一フレーズを丁寧に大切に弾いているという印象が強かったのだが、それはもしかしたらどこかHiroya自身の何かしら不安や迷いからくるものだったのかもしれない。ここでのHiroyaはとても自由に自信をもってメロディーを奏でているように感じる。そのHiroyaの眩しさは、決して目くらみするような立ち止まらせたりするようなものではない。彼の写真のように、雲間から地平からいつの間にか顔出した陽光。希望を抱き、安らぎに抱かれる。そんな心地よい眩しさだ。

Francoのドラムもすごくいい。Marta GomezやLos Changosでも聴いたことの無いようなFrancoの別の一面。このInteroceanico3でのFrancoの演奏が一番好きだ。それは特有のリズムを生み出そうという意図や、誰かの音楽をサポートしなければいけないという使命から解き放たれているからなのか。ドラムセットの前で「何かしでかしてやろう」という悪戯じみたFrancoの笑顔が浮かんでくるようだ。

ラテンアメリカを感じさせる曲、フリーフォームな曲。いろいろなタイプ、スタイル。どれも彼らの魅力を感じることのできる素晴らしい曲だ。中でも"Lejano"、"Bicicleta"、"Seventh Night"、"South"がお気に入りだ。

日々いろいろな音楽、アルバムを聴く。聴きながらふと「これってInteroceanicoっぽいな」とInteroceanicoの音楽を常に思い描いている自分に最近気がついた。今回Hiroyaから届いたInteroceanico3のアルバム。ますます彼らの音楽を、Hiroyaのギターを好きになったのは言うまでも無い。そして彼らの音楽によって、何となく音楽を聴くことにも疲れていた気分がなくなったような、そんな気持ちにもさせてくれたような気がする。

やっぱり音楽って素晴らしいね。ありがとうHiroya、そしてInteroceanico!
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by interoceanico | 2006-11-12 11:38

Yuiko Goto & Alejandra Ortiz "TWO"

c0003939_11423089.jpgYuiko Goto : piano,compositions
Alejandra Ortiz : voice,tar drum

日本人ピアニストYuiko GotoがInteroceanicoのヴォーカルAlejandra Ortizを迎えてつくったアルバム。Yuikoは日本の音大で学んだのちのBerkleeへと留学。Interoのギタリスト塚本浩哉とも旧知の仲らしい。明らかにJazzではないかといってクラシックでもない。というよりもそんなことはどうでもいい。ジャケット写真のような、緑の水面を踊る光と風が顔に触れてくる感触。そしてだんだんと白木のやさしげな椅子で寛いでいるような。
一音一音がはっきりとした意思を持ち弾けだしながらすぐに上昇して霧散していく儚さ。
今自分の出せる音を今この瞬間にこめようとするYuikoの音楽への気持ちを感じる。
AlejandraのヴォーカルはそんなYuikoの強い思いを受け止めながら、そっと横に座り肩をだいて静かにまた立ち去っていく。Aleのヴォーカルには暖かさの中に不思議な悲しみの破片が流れ込んでくる。その悲しみが突き刺さるとき、彼女の暖かさが涙の中で私の感情と一つになる。なんとなくRadka Toneffを思い出した。
Yuikoのピアノは時としてWindom Hillっぽく聴こえる。でもそれはバックグラウンドを気にせずに自由に弾いているからだろう。彼女の広い視野がのなかで遠くの近くの過去と未来の光と影がはっきりと形をなすとき、Yuikoのピアノは更に色彩を深めていくことだろう。白木の椅子が年月という存在感を加えて輝いていくように。

木洩れ日溢れる林の中で白木の椅子のすわり、光の乱舞と肌に感じる暖かさを懐かしみ愛しむ。ぐるぐると回る空の下であったかもなかったかもしれない過去の日を想う。
雨の日の林で今日を眺め、枯葉が舞い落ちる林の中で明日を見つめる。またYuikoのピアノと語り合ってみたい。
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by interoceanico | 2004-12-12 10:47

Set List

11/28(日) INTEROCEANICO@JAZZ ON TOPのSet Listです。

1st Set
1. Lejano(新曲)
2. Voces De La Sierra
3. Jitensha(新曲)
4. Utria(Aleのオリジナル。コロンビアのrainforestの名前)
5. Ever Lasting(trioでの新曲)
6. Tolerancia(新曲)
7. El Camino(新曲)

2nd Set
1. La Vaca Mariposa (Aleのソロでベネズエラの作曲家Simon Diazの曲)
2. Vistas del Pasado
3. Hikari No Ie (日本語の歌詞のついた曲)
4. The Seventh Night (トリオのインスト。ミロンガ?)
5. Carnavalito (新曲。チャカレーラ+カルナバーリート)
6. Rock (新曲。トリオのインスト)
7. El Otro Lado del Mundo
アンコール:Gone (新曲)


塚本さん、Alejandora、Gracias!!!
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by interoceanico | 2004-12-03 19:33

INTEROCEANICO Live in Osaka

11/28(日) INTEROCEANICO@JAZZ ON TOP

11/28、大阪JAZZ ON TOPへINTEROCEANICOのライブを見に行った。
INTEROCEANICO
塚本浩哉 : Guitar
福島幹人 : Bass
Nick Falk: Drums
Alejandra Ortiz : vocal and percussions

大阪も変わったな~とウロウロ迷いながらJAZZ ON TOPへ到着。地下へと降り扉を開けるとさっとカウンター。なかなか感じのいいお店。でも混んでる!席に着くと塚本さんがすぐ目に付き挨拶させていただいた。塚本さんの両親や仲間も大勢いる様子でまさに凱旋ライブという感じ。お父さんとても嬉しそうなのが印象的。Alejandraは小柄でチャーミングでとっても素敵な人。とりあへず皆さんにサインをもらう。(ありがとうございました!)
席はもういきなり中央一番前。緊張する…。フロアのライトが付き4人がステージへ。

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チューニングを終え1曲目が始まる。新曲"Lejano"。Alejandraの手拍子がInteroの世界への合図。凱旋ライブ最終公演ということで多少の気負いなのか、最初は硬い感じ。塚本のギターはドラムスとの距離をはかっているかのような印象。Alejandraのヴォーカルが想像以上にいい感じ。中盤あたりからようやく息を整えたかのように一つの躍動感が生まれ始めた。これがInteroceanicoなのかと感動もひとしお!
1曲目がおわると塚本のMC。Interoceanico=Inter+Oceanico。世界をつなぐ海、世
界中から集まった人たちによる音楽。ただそれだけではないInteroceanicoだけのマジックをひしひしと感じる。

2曲目はアルバム1曲目に収められてる"Voces de la sierra"。塚本は「山からの声」
と紹介。それでなんとなく納得。Alejandraの柔らかな声。そしてその中にひっそりと寄り添う息のかすれゆく音は、山の声、森と木と木の葉の囁く声に聴こえる。Alejandraの声は森を抜けるやさしい風のような神秘的さを持ちながら、息の切れるざわりとした余韻が人間性の暖かみや恐ろしさをそしてとてもセクシャルな印象。今まで聴いたことが無い感触に正直惚れた。体と腕を緩やかに躍らせながらのそぶりもなかなか素敵。Alejandraの声は上質なリネンの感触に似ている。生まれた大地や育まれた風さえも感じさせる、滑らかなシャリシャリ感がとても素敵。

3曲目は新曲"自転車"。メンバー(Nick?Ale?)が知っている日本語が「自転車」だからという面白い理由。福島の滑らかなフィンガーピッキングが、景色を吸い込みながら回転する自転車の車輪を連想させる。まだこれから煮詰められていく曲のように感じる。

"自転車"が終わったところで改めでメンバー紹介。というより簡単な自己紹介。福島と塚本の自己紹介のときはもうフラッシュが焚かれ、アットホームは雰囲気が場を包む。そんな雰囲気は時によっては緊張感の欠如を生むが、今日の場合とてもいい影響を与えたように感じた。とくにAlejandoraは緊張がとけ、場を見渡す余裕ができたような感じ。Nickもようやくアクセルを踏む決心が固まったというか、これならいける!やっちゃえ!と感じたんじゃないかな。

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4曲目は、Alejandraのオリジナル。演奏の前にAlejandra自身による解説。彼女の故郷コロンビアの森の歌だそうだ。タイトルはコロンビアの地名らしいが失念…動物の声、森の静けさ、沈黙することの意味。そんな歌。Nickのハンドドラミングが効果的。Alejandraは目を閉じ、森の声を、森の前で祈る人の気持ちを、ただそこにいるだけで感じる素直で敬虔な気持ちを歌う。塚本のさり気無いサポートは彼の音楽性や性格までも表しているかのようで興味深い。

そして5曲目は塚本、福島、NickによるTrioでの曲"Ever Lasting"。ごりごりのハードテクニカルなものではなく、緊張と弛緩、拡散と収縮を繰りかえすような、間合いを計っては仕切りなおす、そんな武道の鍛錬のような空想の果し合い?福嶋が連続技を繰り出せば、Nickはそれを打ち落とす。塚本は受け流し局面を作る。そんな感じか。

6曲目も新曲"Tolerancia"。福島のベースソロとハミングから始まり展開するこの曲は、アルバムでのInteroとはちょっと違った雰囲気の曲だ。Trioでの激しい演奏と今までのInterocenicoの柔らかな雰囲気が重なったような曲。曖昧さや相違の中での人生をAlejandraのヴォイスが寛容というInteroceanicoの音楽性へと導く。これはとてもいい曲。途中塚本も鼻歌まじりに演奏。みんなお気に入りの曲なのかな。

そして1部最後の曲も新曲"El Camino"。最近になって歌詞がつけられたとのこと。出会いと別れを繰り返しながら道を歩き続ける、Arejandraの解説付。この曲でのNickのドラムソロはそれはもう「いいもの見せてもらった!」という驚きの内容だったが、それにも増してこの曲での4人のまとまりは1st setでは最高の出来だったのではないか。塚本の楽しそうな顔がとても印象的。Interoの1stアルバムの曲調に比べて、少しずつ何かが新しく生まれ変わっていく瞬間を見ているようで、Interoも徐々に道を歩んでいくのだと妙にうれしくなった。

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帰りの関係で1stステージだけで帰らなくてはいけないことがそれは残念でたまらない。2ndステージの為に片面太鼓(タンボーラ?バウロン?)をとりだしたAlejandraと少し話をした。彼女の真摯で清新な物腰はとても共感できるものだった。それはInteroceanicoのメンバーみんなに共通するものだ。まだまだ若い彼ら。まだまだ経験をつみながら学び習得していくことも多いだろう。しかし彼らの真摯な姿勢は何よりも変えがたいものだ。
確かに塚本のソングライティングは美しく素晴らしい。でもヴァリエーションやプレイヤーの個性や限界値を試すような冒険も必要だろう。何より塚本にはプレイヤーとしてもっと存在感を示して欲しい。それは彼の性格や責任感の強さや凱旋公演ということが影響していたのかも知れないが、もっともっと塚本のカッティングやソロも聴きたかった。それは彼のソロライブでということかな(あるいは2ndステージで爆発した?)
しかし、そんなことも彼らのInteroceanicoの音楽に触れてしまえば些細なこと。塚本にとってInteroceanicoとは「声」なのかなと思う。さまざまな人が集まりひとつの声となって歌う。演奏とヴォーカルのすべてでInteroceanicoの声。心の内でささやかれる夢、二人で語られる言葉、皆でそっと支えあう笑い声。身を任せた大きく緩やかなInteroceanicoのうねりが、ふと気づくと触れ合い入りまじる感情の波と同じくなる。

にしても2ndステージが聴きたかった~!"El Otro Lado del Mundo"を聴けなかったのは一生悔やみそう…

大きく開かれた空間の中で、今までに無い心地様さを感じるInteroceanicoの音楽。包み込まれるのでもなく、癒されるのでもない。足に広がる躍動感が指先を躍らせる。伸ばす手に息を吹きかけ空中へと運ぶ。
そう、私たちの空もInteroceanicoへと続く。Interoceanicoの海で私たちはまた出会う。
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by interoceanico | 2004-11-30 11:50